1. 【スキルアップ】第4回「NVSのCCNP講座」2日目レポート(演習問題もあります!)

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【スキルアップ】第4回「NVSのCCNP講座」2日目レポート(演習問題もあります!)

NVS広報担当

908PV

2021.12.23(Thu)

こんにちは!
NVS(ネットビジョンシステムズ) 広報部です。

2021年12月4日より、第4回CCNP研修がスタートしました。
今回もCCNP研修のレポートをお届け致します。

前回に引き続き、スクール講師メンバーよりお届けいたします!
今回も演習問題をご用意いたしましたので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

■以前の研修内容についてはこちらをご覧ください。
ネットビジョンシステムズ株式会社 ブログ一覧(CCNP研修)


CCNPを学習するのがおススメの人は?

現在のCCNPですが、問題傾向として割と設定や図をみて答える問題が多いです。

なので、「実務のトラブルシューティング」でも役に立つような内容が学べると言えます。
CCNAで基礎を学び、現場で使えるスキルを身に着けたい方にはおススメです。

上位資格ということもあり、基礎を前提として、「Cisco機器の設定・確認」「トラブルシューティング」などに特化した内容となっています。
ベンダー色は強めですが、Cisco機器を業務で使っているNWエンジニアであれば取得することで
大きく視野が広がるかと思います。


特に、要件提案、(0からの)基本・詳細設計などに関わる方は、
・プロトコルの動作は前提として、Cisco機器のどの表示を見れば状態がわかるのか?
・どのコマンドを打てば設定を変更できるのか?
などが求められていきます。

CCNAではざっくりでしたが、CCNPではより詳しく学ぶことができます。

結論として、「Cisco機器の操作をさらに極めたい」「Cisco機器を使った設計・構築に携わりたい」と言う方には、必須レベルで必要になる資格です。
上記の目的がある方はチャレンジしてみると良いでしょう。

Day 2 講義内容

・OSPF
ダイナミックルーティングで使用されるOSPFの講義内容となります。
今回はCCNAの内容からさらにパワーアップしてOSPFの状態遷移についてフォーカスしてお届けいたします。

ルータなどのネットワーク機器にOSPFを有効化してからどのような流れで通信を行うか簡単にご説明いたします。

まず最初に全体の流れから見ていきます。
OSPFは以下の状態(State)を遷移して動作します。

①Down State

②Init State

③2way State

④Exstart State

⑤Exchange State

⑥Loading State

⑦Full State

1つ1つ噛み砕いて説明していきます。

①Down State
お隣のネットワーク機器(ネイバー)からHelloパケット受信していない状態を「Down State」状態と言います。

機器にOSPFを有効化した後の最初の状態になります。
OSPFを有効にすると機器はマルチキャストアドレス(224.0.0.5)宛にHelloパケットを送信します。

②Init State
対向のNW機器からHelloパケットを受信すると「Down State」から「Init State」へと状態が変わります。

OSPFを有効化したルータにはネイバーテーブルというリストを持っています。
Helloパケットをやり取りするとHelloパケットの中からIDを抜き取り自身のリストに書き溜めます。

対向のNW機器へHelloパケットを送り返します。
その際に自身が対向のNW機器のルータIDを知っている事を情報としてHelloパケットに付加して送付します。

③2way State
双方のルータがHelloパケットを交換しお互いがお互いのルータIDをネイバーテーブルに格納している状態を「2way State」といいます。
この状態をネイバーが確立しているといいます。

ネイバーを確立するためにも条件が存在します。
-------条件-------
・エリア番号
・Helloインターバル
・Deadインターバル
・サブネットマスク
・スタブエリアフラグ
・認証情報
------------------
上記6つをネイバー間で一致させる必要があります。

④Exstart State
ネイバー関係が組めたら次に詳細な情報を交換していきます。
詳細な情報をLSA(Link State Advertisement)と言います。

交換をする前に「マスター」「スレーブ」のように役割を選別します。

★マスター/スレーブ方式とは、複数のシステムが連携する際に、一つが制御側、残りを制御される側、という役割分担を行う方式です。
制御する側を「マスター」、される側を「スレーブ」といいます。

Helloパケットに含まれるルータIDを基に、マスターとスレーブの選定を行います。

⑤Exchange State
マスターとスレーブが決まったら次にDBDパケット(LSAの要約情報)を交換する状態(Exchange State)へ移行します。
※DBD(DataBase Description)

マスターからDBDパケットを送りスレーブもDBDパケットを送り返します。

⑥Loading State
送られてきたDBDパケットを確認して自身のデータベース(LSDB)と差異がないか確認します。
※LSDB(Link State DataBase)

もし自身のLSDBと相手からもらった情報に差異があった場合は、不足分を補うために相手にLSR(Link State Request)パケットを送付し、詳細情報を求めます。

相手からはLSU(Link State Update)パケットが届きその情報をもとにLSDBを更新します。
更新したら相手に対してLSAck(Link State Acknowledgement)という確認応答メッセージを送ります。

⑦Full State
最後にLSDBの動機が完了すると「Full State」状態へ遷移します。
Full State状態であれば問題なくOSPFが動作していることが分かるため、FULL/2way State以外の状態にある場合には何らかの問題が発生していることが分かるので、OSPFでネットワークを構築している環境のばあいはトラブルシューティングの際に状態を確認していただくと早期解決につながるはずです。

◤演習問題にチャレンジ!◢

Q1.OSPFでは、ネイバー関係を築くために隣接する2つのルーター間で交換されるHelloパケットで何を同じにする必要があるか(複数選択)

A.DR/BDRの役割
B.ルータープライオリティ
C.スタブエリアフラグ
D.hello/deadインターバル
E.プロセスID
F.エリアID


Q1.答えを表示
答え  C,D,F

OSPFにおいて、ネイバー関係を築く上で同じにしなければいけない条件は以下です。

・エリア ID
・サブネット
・Helloインターバル
・Deadインターバル
・スタブエリアフラグ
・認証情報



Q2.ASBRへのルートを特定して他のエリアのルータに情報を教えるためにABRが生成するLSAのタイプはどれですか?

A.LSA Type1
B.LSA Type2
C.LSA Type3
D.LSA Type4
E.LSA Type5


Q2.答えを表示
答え  D

LSAタイプ4はOSPFで構成されているネットワークにOSPF以外のネットワークが接続されて、
ASBRが学習している経路情報をOSPFネットワークへ再配送した場合にそのエリアに所属するABRがLSAタイプ4を生成して他のルータに
ASBRへのルート情報を流します。

※<参考>
https://www.infraexpert.com/study/ospfz16.html
https://www.infraexpert.com/study/ospfz17.html



Q3.全てのポートに対してpassive-interfaceを適用させるコマンドはどれか。
A.(config-router)#passive-interface all
B.(config-router)#passive-interface default
C.(config-router)#all interface passive
D.(config-router)#interface passive mode all


Q3.答えを表示
答え  B

Passive-interfaceとはルーティングプロトコルのパケットを送信しないようにしているインタフェースです。
PCやサーバなどのホスト機器が対向にある場合はHelloパケットなどを送っても破棄されるだけなので
必要のないトラフィックを低減するために設定されます。

全てのポートに対してpassive-interfaceを適用させるコマンドはルータコンフィギュレーションモードから
(config-router)#passive-interface defaultを設定します。

【余談】
同じpassive-interface default でもOSPF とEIGRP では異なる。
OSPF は全てのインタフェース、EIGRPは EIGRPの設定がされているインタフェースが対象となる。

※<参考>
https://www.infraexpert.com/study/ospfz14.1.html


※参考サイトはあくまで参考までにご確認下さい。正確な情報などはCiscoのコマンドリファレンスなどを参照して下さい。

最後までありがとうございました!

■当スクールを詳しく知りたいという方は、こちらの記事もよければご覧ください。
NVS自慢の『自社サービス』 ITスクールのご紹介

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講師は、現場経験のある社員が担当しているため、現場での小話やアドバイスなども共有しています。
また、多くの実績から得たノウハウから、躓きやすいポイントや受験にあたっての注意などもお伝えしているので、自信をもって受験できると思います!

以上、第4回「NVSのCCNP講座」2日目レポートでした!
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!

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第4インフラのネットワークを支えるネットワークエンジニアを育て輩出し続けることが
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研修の講師もエンジニアなので、技術面のサポートにも力を入れております。

未経験からでも学習欲があれば活躍できるのがネットワークエンジニアだと思っています。
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今後もNVSのことや、業界のことを色々発信していく予定ですので、
引き続きよろしくお願いいたします。

この記事を読んでくださった 皆様に
NVSやネットワークエンジニアへの興味をもっていただければ、幸いです。

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